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3軸加工と5軸加工の違い

3軸 vs 5軸加工:違いを理解して最適な加工法を選ぶ 製造技術の製造技術の進化により、5軸加工機を導入する工場が増えています。しかし、「5軸=3軸の上位互換」というわけではありません。それぞれの特徴を理解し、部品の形状やコストに合わせて使い分けることが重要です。 1. 軸構成の根本的な違い 3軸加工(同時3軸制御) ・軸: X(左右)、Y(前後)、Z(上下)。・動き: 常に工具が「真下」を向いたまま移動します。 5軸加工(同時5軸制御) ・軸: X、Y、Z + 回転2軸(A軸、B軸、C軸のうち2つ)。・動き: 工具(ヘッド)またはテーブルが「傾きながら」削ります。工具を斜めに倒して、横や斜め下から 刃を当てることが可能です。 2. 5軸加工がもたらす「3つの革命」 3軸加工に回転軸が加わることで、具体的に以下のメリットが生まれます。 ① 「段取り替え」の削減 3軸加工では、裏側や側面を削るために、人間が手作業でワークを掴み直す(段取り替え)必要がありました。5軸なら 一度のクランプで、上面・側面・斜面をまとめて加工できるため、精度誤差が減り、工数も大幅に削減されます。 ② 最適な工具姿勢(工具寿命と面粗度の向上) 3軸加工では、深い底面などを削る際に「長い工具」を使わざるを得ませんでしたが、5軸ならワークや工具を傾けることで、短く剛性の高い工具が使えます。結果、 ビビリが減り表面が滑らかになり、加工スピードも上がります。 ③ 複雑形状(アンダーカット)への対応 3軸では物理的に刃が届かなかった「奥まった斜面」や「インペラ」のような形状も、5軸なら工具を潜り込ませて削ることができます。 3. 3軸と5軸の比較まとめ 比較項目 3軸加工 5軸加工 得意な形状 平面、シンプルな3D形状 複雑な曲面、多面加工、インペラ 段取り(手作業) 面ごとに必要(複数回) 1回で済むことが多い プログラミング 比較的容易(習得しやすい) 非常に複雑(高度なCAMスキルが必要) 衝突リスク 低い 高い(機械の旋回範囲に注意が必要) 設備コスト 安価 高価(機械もCAMも高額) 4. どちらを選ぶべきか? 3軸加工を選ぶとき 上面からのみ削れば済むシンプルなパーツ。コストを抑えたい、あるいは加工精度よりもスピード重視の量産品。 5軸加工を選ぶとき 航空宇宙、医療、自動車のエンジン部品など、超高精度かつ複雑なパーツ。段取り替えによる「掴み直し誤差」をゼロにしたい高付加価値製品。 まとめ:適材適所の選択が重要 5軸加工は万能ですが、プログラミングや干渉チェックの難易度は3軸の比ではありません。一方、3軸加工は工夫次第で非常に効率的な運用が可能です。それぞれの「得意分野」を理解することが、設計・加工の第一歩となります。 3軸加工と5軸加工メリットとデメリットを徹底比較 3軸加工のメリット 低コスト: 機械本体が5軸機に比べて安価で、保守費用も抑えられます。習得が容易: プログラミング(CAM)や機械操作がシンプルで、新人技術者でも比較的早く扱えるようになります。高い剛性: 構造が単純なため、重切削(バリバリと大きく削る加工)において機械の剛性を確保しやすく、安定した加工が可能です。 3軸加工のデメリット 段取り替えの手間: 裏面や側面を削る際、その都度ワークを外して付け直す(段取り替え)必要があります。積算誤差: ワークを掴み直すたびに「位置のズレ」が生じるリスクがあり、多面加工時の精度維持が難しくなります。工具の制限: 深い場所を削るには「長い工具」を使うしかなく、ビビリ(振動)が発生しやすくなります。 5軸加工のメリット ワンチャッキング加工: 一度ワークを固定すれば、ほとんどの面を加工できるため、段取り替えが激減します。圧倒的な高精度: 掴み直しによる誤差(芯出しミス)が発生しないため、面と面の相対精度が極めて高くなります。最短の工具で加工可能: ワークを傾けることで、奥まった箇所でも「短い工具」で刃を当てられます。これにより加工速度と表面の美しさが向上します。 5軸加工のデメリット コストが非常に高い: 機械だけでなく、高度なCAMソフトや高精度な工具ホルダーなど、初期投資が膨大です。衝突リスクと管理の難しさ: 軸が複雑に回転するため、機械内部での衝突(干渉)リスクが高くなります。高度なシミュレーションソフトが必須です。高度な技術が必要: プログラミングの難易度が跳ね上がります。5軸を使いこなせる熟練オペレーターの確保が課題となります。 どちらを選ぶべきか? 「3軸」で十分なケース片面のみの加工、または単純な板もの。精度よりも「安さ」と「スピード(単価)」を追求する量産品。「5軸」が必要なケース多面加工が必要な高精度部品。複雑な曲面を持つ金型や、航空機のエンジンパーツ。段取り回数が多く、手作業のコストが無視できない場合。 まとめ 「3軸は安くて確実、5軸は高くて万能」というのが基本の構図です。しかし最近では、単純な部品でも「段取り工数を減らすためにあえて5軸で回す」という効率重視の工場も増えています。 3軸でも5軸でも「Mastercam」が選ばれる3つの決定的な理由 加工機が3軸から5軸に変わると、求められる制御の複雑さは一気に増します。しかし、Mastercamならその壁をスムーズに乗り越えることができます。 1. 共通の操作性:3軸の知識がそのまま5軸に活きる Mastercamの最大の強みは、「2D・3D・5軸」で操作の思想が一貫していることです。シームレスな移行: 3軸加工で使い慣れたインターフェースのまま、5軸固有の設定(工具軸制御)を追加する感覚でステップアップできます。学習コストの低減: ソフトを買い替えたり、ゼロから操作を覚え直したりする必要がありません。 2. 3軸加工を5軸機で活かす「3+2軸(割り出し5軸)加工」が強力 5軸加工機を導入しても、常に全ての軸を同時に動かすわけではありません。実は、現場で最も多用されるのは、角度を固定して3軸加工を行う「3+2軸(割り出し5軸)加工」です。Mastercamの強み: 平面の作成や管理が非常に直感的です。メリット: 3軸加工のツールパスを、角度を変えた複数の面に簡単にコピーできます。これにより、複雑な多面加工のプログラミング時間が劇的に短縮されます。 3. 世界最高峰の「干渉チェック」と「シミュレーション」 5軸加工で最も怖いのは、機械の衝突(干渉)です。Mastercamは、3軸・5軸問わず強力なシミュレーション機能を備えています。ベリファイ: 切削中の削り残しや食い込みをリアルタイムで可視化します。マシンシミュレーション: 工作機械全体の動きを画面上で再現。3軸では意識しなかった「テーブルの旋回」や「ヘッドの接近」による干渉を、加工前に完璧にチェックできます。 まとめ:成長に合わせて拡張できる「一生モノ」のツール 初心者向けの3軸加工から、プロフェッショナルな同時5軸加工まで、Mastercamは一つのソフトで全てをカバーします。「今は3軸しか使っていないけれど、将来は5軸も視野に入れている」 そんな企業や技術者にとって、Mastercamを選ぶことは、将来の技術革新への最短ルートを確保することを意味します。

3軸加工とは

3D形状を形にする:3軸加工の基礎知識と活用法 2.5軸加工では、平面や段差といった「カクカクした形状」がメインでした。しかし、スマートフォンの筐体や自動車のボディのような、複雑で美しい「曲面」を作るには3軸加工が不可欠です。 3軸加工とは 3軸加工とは、X(左右)、Y(前後)、Z(上下)の3つの軸を「同時」に制御して動かす加工方法です。動きの特徴: 3つの軸がシンクロして動くため、斜面や球面、自由曲面をなぞるように削ることができます。違い:2.5軸は平面を削っている間、Z軸は固定に対し、3軸は平面を移動しながら、同時にZ軸も上下に動く。 3軸加工で使われるMastercamの代表的なツールパス 3軸加工では、2D加工とは全く異なる計算方法(3Dツールパス)を使用します。等高線加工: 山の等高線のように、一定の高さごとに横方向に削っていく方法。急斜面に適しています。走査線加工: 一定方向に平行に工具を走らせる方法。緩やかな斜面を綺麗に仕上げるのに向いています。3Dダイナミックミル(ダイナミックオプティラフ): 3Dモデルの形状を認識し、最も効率的な経路で一気に荒削りを行う強力な機能です。  3軸加工を成功させるポイント:スキャロップハイト 3軸加工で避けて通れないのがスキャロップハイトという概念です。球体などの曲面をボールエンドミル(先端が丸い工具)で削ると、どうしてもパスとパスの間に小さな盛り上がり(削り残し)が生じます。この盛り上がりを最小限にするには、パスの間隔(ピッチ)を極限まで細かくする必要がありますが、その分加工時間は長くなります。「表面の滑らかさ」と「加工時間」のバランスを考えるのが、3軸加工のプロの腕の見せ所です。  3軸加工の注意点 工具の選定: 主に「ボールエンドミル」や「ラジアスエンドミル」を使用します。      先端の形状が仕上がり面に直結するため、工具の振れ精度が極めて重要になります。データ量 : 2.5軸に比べて計算量が膨大になり、NCプログラムの行数も数万〜数十万行に及ぶことがあります。干渉リスク: 工具が複雑に動くため、長い工具を使った際の「たわみ」や、深い場所を削る際の      「ホルダーの衝突」に対して、より高度なシミュレーションが求められます。 まとめ:3軸加工で広がるものづくりの可能性 3軸加工をマスターすれば、金型、医療用パーツ、意匠性の高い製品など、作れるものの幅が一気に広がります。MastercamなどのCAMソフトを使いこなし、いかに「磨き」のいらない綺麗な面を出すかが、次なるステップの目標となります。 3軸加工の核心:工具の使い分けと工程の組み方 3軸加工は、ただ3次元モデルをなぞれば良いわけではありません。「どの工具で」「どの順番で」削るかが、品質とコストを左右します。 1. 工具の使い分け:フラット vs ボール vs ラジアス 3軸加工では、形状に合わせて工具を使い分けるのが鉄則です。・フラットエンドミル用途: 平らな面(底面)や垂直な壁面の荒加工。特徴: 先端が平らなため、平面を効率よく削れますが、曲面を削ると「階段状」の段差が大きく残ってしまいます。・ボールエンドミル用途: 3次元曲面の仕上げ。特徴: 先端が球状なので、斜面や曲面を滑らかに削れます。3軸加工のメインプレイヤーです。・ラジアスエンドミル(ブルノーズ)用途: 荒加工〜中仕上げ。特徴: 外周の角にだけ小さなRがついた工具。フラットより欠けにくく、ボールより底面を広く削れる「いいとこ取り」の工具です。 2. 効率を最大化する「工程設計」の3ステップ 大きな塊から完成形へ導くには、段階を踏んだアプローチが必要です。ステップ1  粗加工目的: 形状をざっくりと削り出し、余分な肉を素早く除去すること。手法: Mastercamのダイナミックオプティラフなどが活躍します。ポイント: 大きな径のフラットやラジアス工具を使い、削り残し量(ストック)を一定に保つように削ります。ステップ2  中仕上げ目的: 仕上げ加工の負荷を一定にするため、荒加工で残った「大きな段差」を細かくすること。手法: 「等高線加工」などで、階段状の角を落とします。ポイント: ここで手を抜くと、仕上げ加工時にボールエンドミルにかかる負荷が不安定になり、折損や加工紋(ビビリ)の原因になります。ステップ3  仕上げ加工目的: 最終的な寸法精度と、美しい表面粗さを出すこと。手法: ボールエンドミルを用い、「走査線加工」や「等高線加工」を非常に細かいピッチで実行します。ポイント: ピッチ(工具が横にずれる量)を小さくするほど、鏡面に近い滑らかな面になります。 3. 知っておきたい「3軸加工の弱点」 3軸加工は万能に見えますが、どうしても苦手な部分があります。深い溝やポケット: 工具が届かない「深い場所」は、工具を長く出す必要があります。          しかし、長すぎると「たわみ」が生じて精度が落ちるため、放電加工との組み合わせや、          あるいは「5軸加工」への切り替えを検討するタイミングになります。アンダーカット: 3軸加工は上からしか刃が来ないため、アンダーカット形状は削れません。

2軸・2.5軸加工とは

2軸加工とは? 2軸加工は、主にマシニング加工において「X軸(左右)」と「Y軸(前後)」を組み合わせて動かす加工です。平面的な形(円、四角、輪郭)を切り抜くような動きが特徴です。旋盤加工では「X軸(径方向)」と「Z軸(送り方向)」の2つの軸を動かします。  2.5軸加工とは? 2.5軸加工は、機械やCAMによって若干定義が異なります。主に3軸(X, Y, Z)すべての軸を動かせますが、「同時に動かせるのは2軸まで」という制限がある加工を指します。 なぜ「0.5」なの? X軸とY軸で平面をなぞっている間、Z軸(深さ)は固定されています。一つの平面を加工してから高さを調整し、再度異なるZ深さの平面を加工します。この「同時3軸制御ができない(あるいはしない)」状態で階段状の加工を行うことを「2.5軸加工」と呼びます。 今もなお2.5軸加工が選ばれる理由 最新の5軸加工機がある中で、なぜ今も2.5軸加工が主流なのでしょうか?プログラミングが速い: 3Dモデルがなくても、2次元の図面(DXFなど)から素早く加工データ(ツールパス)を作成できます。計算負荷が低い: データ量が軽く、古い機械でもスムーズに動作します。コストパフォーマンス: 3軸同時制御に比べて、ツールパス作成の手間や加工時間が短縮できるため、安価に製造可能です。複雑な曲面がない部品であれば、2.5軸を使いこなすことで、最も効率的かつ高精度に製品を作ることができます。 2軸・2.5軸加工でよくある「3つの注意点」 シンプルに見える2軸・2.5軸加工ですが、ベテランでもうっかりミスをしやすいポイントがいくつかあります。① 工具の干渉(シャンクやホルダーの衝突) 工具の刃の部分だけでなく、シャンクやホルダーがワークに当たらないか注意が必要です。 対策: 深いポケットを加工する場合は、突き出し量の長い工具を選ぶか、干渉しない位置まで逃げる設定をします。② 削り残し(コーナーR) 四角いポケットを削る際、工具は丸いため、コーナーには必ず工具の半径分の削り残しが生じます。 対策: 設計図に指示されたRよりも小さい径の工具を使うか、設計者に「ここは丸くても良いか」を確認する必要が あります。③ リードイン・リードアウト(切り込み時の傷) 素材に対して真上から刃物を下ろすと、食いついた瞬間に表面に傷(食い込み)がついたり、刃が欠けたりすること があります。 対策: 渦巻き状に斜めから入るヘリカル進入や、ランプ進入の設定を行い、スムーズに切削を開始させます。 2軸・2.5軸加工に向いている部品・向かない部品 【向いているもの】厚み(Z軸)が一定のブラケットやプレート。単純な穴あけがメインの部品。【向かないもの(3軸加工が必要なもの)】金型のような自由曲面。斜面(スロープ)が滑らかに変化する形状。 Mastercamで行う2軸・2.5軸加工 MastercamのMillモジュールは2軸・2.5軸のどちらにも対応しています。3Dモデルがなくても、ワイヤーフレーム(線)さえあれば加工データが作成できるのが大きなメリットです。 主要な3つのツールパス MastercamのMillモジュールで特に使われているのは以下の3つです。いずれのツールパスもテーパー角度の設定ができるため、2軸・2.5軸どちらでも主力になっています。①ダイナミック加工 Mastercamの代名詞的な機能です。常に一定の負荷を工具にかけるよう計算され、深い切り込みで高速に削ることが でき、 工具寿命が大幅に伸びます。②ポケット 閉じた境界線の内側を削り取ります。ジグザグ、渦巻き、高速切削など、削り方のパターンが豊富です。③輪郭 線の外側や内側をなぞる加工です。面取りもこの機能で行います。 Mastercam特有の設定ポイント 設定画面(パラメータ)を開いた際に、特に注意すべき項目は以下の通りです。① リンクパラメータ(高さの設定) ここが2軸・2.5軸加工の「心臓部」です。 アブソリュート(Mastercamではアブソと表記/絶対座標): Mastercamの原点からの距離。 インクリメンタル(Mastercamではインクリと表記/相対座標・増分値): 選択した図形(線)からの相対的な距離。② 進入と退出 Mastercamでは、工具がワークに当たる際の動きを細かく制御できます。 「円弧」と「直線」を組み合わせて、滑らかに素材へアプローチさせます。これを行わないと、入り口に食いつき マークと呼ばれる線が残ってしまいます。③ 壁面とフロアー面の仕上げ代 仕上げ加工のために、あえて「壁面」や「フロアー面(床面)」に仕上げ代を設定します。粗加工と仕上げ加工で ツールパスを分けるのが基本です。 Mastercamでの干渉チェック機能 2軸・2.5軸加工であっても、Mastercamのシミュレーション機能は必ず使いましょう。・バックプロット 線の動きだけでパスを確認します。・ベリファイ 素材が削られていく様子を3Dでシミュレーションします。 ここで、シャンクやホルダーを含む工具がワークに衝突(干渉)しないかを視覚的にチェックできます。 効率アップの裏技(加工図形の再選択) Mastercamの便利な点は、形状が変わっても、パスを再生成するだけで対応できる点です。・図面の線を引き直す。・ツールパスの「チェイン」から新しい線を選び直す。・再生成ボタンを押す。 これだけで、高さ設定や切削条件を引き継いだまま、新しい形状のデータが完成します。

ロッドフォーメーションとは

ロッドフォーメーションとは、青色半導体レーザを搭載した「株式会社村谷機械製作所」社製センターフィード、マルチビームのレーザクラッディングマシン「ALPION」で行う線形加工の名称です。青色半導体レーザ、センターフィード、マルチビームのどれが欠けても実現は不可能です。3Dプリンタがレーザや電子ビーム等様々なデバイスで製品をゼロから造形するのに対して、レーザクラッディングマシンはレーザを用いて粉体を溶融凝固させ、基材表面に付加造形やコーティングを行うマシンです。 銅は、レーザ加工がとても難しい材料。光をはね返してしまい、思うように加工できませんが、青色半導体レーザを搭載した、センターフィード、マルチビームのマシン「ALPION」であれば、断続ではなく連続動作かつ高速で引き上げながら粉末の純銅から1本の銅線を作り出す事が出来ます。一般に普及している赤色レーザでは、純銅をはじめとする高反射材には吸収されないため、積層出来ません。対して短波長の青色レーザでは、純銅にしっかり吸収されるため、ムラの無い安定した接合が可能です。 粉末を中心から供給し、複数のレーザ光で加熱溶融するセンターフィード、マルチビームにより、溶かしすぎない理想的な接合を実現します。これにより直径わずか0.5mmでも曲げても折れない高品質な銅線を形成できます。この技術は純銅の積層が難しという常識を覆し、単なる加工ではなくモノづくりの可能性そのものを引き上げる技術です。

ワイヤーカットとは

ワイヤーカットとは、主に真鍮などの細い金属ワイヤーに電流を流し、その熱でワークを溶解させて切断する加工方法です。真鍮の他にタングステンやモリブデンのワイヤーが用いられることもあります。ワイヤー加工やワイヤー放電加工とも言われ、この加工を行う工作機械をワイヤー放電加工機と呼びます。加工し使用するワイヤーは上下のワイヤーガイドによって繋がっており、基本的にワイヤーが垂直の状態で加工しますが、上下のワイヤーガイドを異なる座標にすることでテーパー加工や複雑な上下異形状の加工を行うことも可能です ワイヤーカットのメリット ワイヤーカットは細い金属ワイヤーを使用することから、非常に精密な加工が可能です。また、放電によって金属を溶かすため切断面が非常に滑らかになりバリも生じず、切削加工と比較しても高い品質を保つことができます。そのため精密機器や医療機器など高い精度と品質が求められる分野で使用される製品に活用されています。さらに電気伝導体であればどのような厚みや硬度でも加工可能です。放電による非接触加工のため、切削加工のように熱による変形の恐れはほとんどありません。使用するワイヤーは消耗品ですが、真鍮であれば比較的安価なため切削工具よりコストを抑えた加工を行うことができます。特にワークが難削材の場合、その差は顕著になります。 ワイヤーカットのデメリット 精密な加工ができる半面、細いワイヤーでワークを溶解する加工方法ゆえに速度が遅いため(一般的には1分間に数mm程度)量産には不向きです。また、ワイヤーが垂直方向に張っているため、テーパー加工はできても水平方向の加工を行うことはできません。底がある製品も加工不可となります。電気伝導体であれば材料を問わず加工できますが、その反面通電しない材料は加工することができません。 ワイヤーカットとMastercam ワイヤーカットのCAMとなると、各工作機械メーカーの専用ソフトのイメージがありますが、Mastercamは柔軟性のあるポストプロセッサーでメーカーを問わず対応している実績がございます。カットごとに電気条件を変更する事はもちろん、加工するワークの破片を残さないコアレス加工のような特殊な加工方法の他、テーパー加工や上下異形状にも対応しております。

金属3Dプリンターとは

金属3Dプリンターとは、樹脂等を材料とした3Dプリンターと同様に、3次元CADデータから、積層をしながら3D製品を造形する3Dプリンターです。文字通り、材料は「金属」になります。 主な金属3Dプリンターの方式 ・パウダーベッドフュージョン方式 材料:金属粉末・DED方式  材料:金属ワイヤー、金属粉末・ADAM方式    材料:特殊樹脂に金属を混ぜたフィラメント 積層可能な材質 ・ステンレス鋼   316L、08L、17-4P(630)・工具鋼  SKD6・ニッケル合金  インコネル718、インコネル625、インバー・軟鋼  ER70S・チタン合金  Ti-6AL-4V・銅合金・アルミ※上記以外にもメーカー、機種により使用できる材料はあります。 パウダーベッドフュージョン方式 金属3Dプリンターの中でもっとも多い方式で、金属粉末を敷きつめたベッド上にレーザーを照射しながら、1層ずつ積層し製品を造形していく方式。特徴としては、微細な形状の製品の造形に向いている。機械の導入、ランニングコスト共に高額になる傾向と造形時間がかかる、取り扱いが難しいなどの課題もある。 DED方式 ワイヤーDED方式とパウダーDED方式の2種類あり、ノズルから射出される金属材料にアーク放電やレーザー光を照射し、材料を溶かしながら造形していく方式。特徴としては、ワイヤーDED方式は、中型から大型製品の造形に向いており、微細な造形には向かない。機械の導入、ランニングコスト共に安く、造形スピードが非常に速い。パウダーDED方式のプリンターは、微細な製品加工も可能で、製品補修やクラッディング、コーティングに威力を発揮する。 ADAM方式 特殊な樹脂に金属を練りこんだフィラメント材料を使用し、造形の仕組みとしては、FDMプリンターと同様。後処理で、脱脂、焼結のプロセスが必要となり、最終的に、金属だけが残って製品を形成する。特徴としては、小型の製品に向いている。機械の導入、ランニング共に比較的安い方であるが、脱脂、焼結の段階で製品が収縮するといった特徴があり、高精度製品の歩留まりに課題もある。 ソフトウェア 3Dプリンターには、スライサーと呼ばれる、専用、汎用のソフトウエアが付属しており、CADで作成した3Dモデルをスライサーにインポートし、このソフトウエアで造形条件を設定し造形をします。また、弊社では、通常のスライサーとは違う「ADDITIVE MASTER LUNA」という、金属積層技術に向けた全く新しいCAMソフトを取扱っております。3次元CAD/CAMソフトウエア「Mastercam」にアドオンすることで、2次加工が必須の金属積層製品にシームレスな連携を可能にします。積層パスはもちろん、積層後のワークを機上計測し、理論値と実際値の差分を出すことで、無駄のない切削・旋削パスを生成することが可能となり、積層から製品完成までのサイクルタイムを劇的に短縮することが可能となります。「ADDITIVE MASTER LUNA」は、パウダーDED方式金属3Dプリンターメーカーである、株式会社村谷機械製作所様の「ALPION」にも採用されております。

旋盤加工とは

旋盤加工とは 旋盤加工とは、回転させた材料(ワーク)に工具を当てて行う加工で切削加工の一種となります。外径・内径や溝などの切削、穴あけやねじ切り、材料の切断(切り落とし)など様々な加工方法があります。  主な旋盤加工機の種類 ・汎用旋盤・NC旋盤・複合旋盤 汎用旋盤 汎用旋盤は、回転した材料にバイト(切削工具)を作業者が手動で動かしながら押し当てて加工を行います。手作業で動かすため事前のプログラム作成の必要がなく、すぐに加工を開始することができますが、作業時間や品質は加工を行う作業者の技術に依存します。また、NC旋盤と異なりバイトを交換した際の補正や追加工によるプログラムの修正等も発生しませんので作業が止まることは少ないのですが、加工の全工程を作業者が担うため、加工中は常に機械に張り付いている必要があります。 NC旋盤 NC旋盤は数値制御(プログラム)によって自動で加工を行う旋盤加工機を指します。プログラムの作成はCAD/CAMを使用する他、Gコードや座標を直接入力する手打ち、制御装置の画面に従って加工条件や寸法を入力する対話などの方法があります。いずれの場合でも、作成したプログラムに沿って機械が自動で動き加工を行います。プログラム通りに機械が動くことで高精度な加工や大量生産をした場合でも均一な品質で加工が可能となります。また、現在はバイトの交換作業を極力なくすため、複数のバイトを取り付ける刃物台が取り付けられているものが主流となっています。主な刃物台の種類は、大きな円筒状になっている刃物台の円周上にバイトを配置する「タレット型」、水平な台にバイトを並べて配置する「くし刃型」、多角形の刃物台を回転させて使用するバイトを切り替える「フラット型」などがあります。 複合旋盤 複合旋盤はNC旋盤に回転工具を搭載し、旋削とミーリングの加工を1台で行うことができる加工機です。工具を取り付ける軸が回転・旋回できるタイプであれば同時5軸加工まで可能になります。「複合」と名の付く通り、複数の工作機械で行う作業を1台に集約することで工数や作業時間を削減し、生産性の向上が見込めます。複合旋盤を使用しなかった場合、旋盤加工を行った後マシニングセンターにワークを付け替える必要があり、その運搬や取り付けの作業が発生する他、ワークを動かしたことによる精度の劣化も懸念されます。1台で多くの工程を集約できる故、導入にはコストがかかってしまいますが、それに見合うだけのメリットもあると言えます。 旋盤加工とMastercam 手動で加工を行う汎用旋盤にCAD/CAMは必要ありませんが、NC旋盤や複合旋盤は運用にCAD/CAMが用いられています。特に複雑な加工を行う複合旋盤はCAD/CAMが必要不可欠と言っても過言ではありません。Mastercamの場合、旋盤加工に対応した「Lathe」にミーリング加工を行う「Mill」や「Mill3D」を組み合わせることで複合旋盤に対応しています。さらに同時4軸/5軸用モジュールの「Multiaxis」を付加すれば複合5軸まで対応できるため、複合旋盤のスペックを最大限に引き出すことが可能となります。NC旋盤は複雑な形状でなければ対話で加工することが多くみられますが、Mastercamにはサンドビック・コロマントと提携して、高い加工効率と生産性向上を実現したPrimeTurningやDynamic Motionの計算ルーチンを旋削粗取りツールパスに応用し、難削材の旋削加工を容易にしたダイナミック粗取りなど、CAD/CAMならではの旋削加工機能が多数あり、加工の幅を大きく広げることが可能となっています。

5軸加工機と5面加工機の違い

5軸加工機と5面加工機 5軸加工機と5面加工機はいずれも直線軸(X軸・Y軸・Z軸)の3軸と傾斜軸・回転軸の2軸を加えた加工機です。どちらもワンチャッキングで多方向からの加工ができるため、極力段取り替えを行わない加工を行うことが可能です。 5軸加工機とは いわゆる同時5軸加工を行うことのできる工作機械の事を指します。5軸全てを同期しながら加工するだけではなく、傾斜軸と回転軸の位置決めをして3軸加工を行う割り出し5軸加工にも対応しています。5軸加工機は、大型から小型のものまで多種多様あり、傾斜軸と回転軸がどちらもヘッド(主軸)側またはテーブル側に追加されているものや両方に1軸ずつ追加されているものもあります。あらゆる方向から加工することが可能なため、工具の突き出しを短くして加工精度を向上させることや、複雑な形状の加工に適しています。  5面加工機とは 5面加工機は門型のような大型の工作機械に多く見られるのが特徴です。サイコロでイメージすると、ワークを取り付けた際にテーブルに接触している面を除く、上面と前後左右の側面を加工することができることから5面加工機と呼ばれています。5面加工機の中には傾斜軸が存在せず、上面からの3軸加工用のヘッドと工具を水平に取り付け旋回軸で側面を加工するヘッドを使用するものや旋回軸のヘッドに工具を水平と垂直の2方向に取り付けることができるものもあります。現在では側面の加工が前後左右の4方向(回転軸が90度ずつの旋回)だけではなく、任意の角度に旋回できるものや、傾斜軸と回転軸が自由に動かせるユニバーサルヘッドを使用した割り出し5軸加工や同時5軸加工まで対応している機械も存在します。機械が大型であることからワークも大物が多く、段取り替えを行うことが容易ではないため、多方向からの加工で工程を集約し、段取り替えの回数を削減しています 5軸加工機と5面加工機のメリットとデメリット 共通のメリット ・複雑な形状の加工が可能 工具が届きにくい部分やアンダーカットの加工が可能となるため、複雑な形状の加工が可能となります。 それは高付加価値製品が製造できることに繋がり、会社にとっての強みになります。・加工時間の削減 ワンチャッキングで多方向からの加工ができるため段取り替えを極力少なく加工を行うことができます。 段取り替えを行う際にはワークを設置するだけではなく、ワークの座標系(原点)を新たに設定など、手間がかかります。 単純にその時間が削減できるだけでも大幅に加工時間を短縮することが可能です。・加工精度の向上 段取り替えを行うとワークをクランプする際にズレやひずみが生じる場合があります。 その誤差を最小限に抑えたり、本来突き出しが長い工具を使用してビビりが発生する部分を、短い突き出しの工具で加工が可能になることから加工精度の向上が見込めます。 共通のデメリット ・導入コストが高い 軸数が多くなるため、一般的に3軸加工機と比較して高額になります。 複雑な加工を行うためにはCAD/CAMの導入も必要となるため、導入時の負担は大きくなってしまいます。 長期的に見れば、導入の効果による投資回収は可能ですが、中小企業にとってはハードルが高くなってしまう場合もあります。・加工の難易度が高い 複雑な加工ができるということは、それだけオペレーションの難易度も高くなります。 3軸までの加工機とは異なる操作スキルやCAD/CAMの知識も必要となります。 オペレーターの育成が滞ってしまうと機械の可動率が上がらず、投資費用の回収に時間がかかってしまう場合もあります。 5軸加工機と5面加工機は全く同じものではありませんのでご注意を それぞれの強み ・5軸加工機は先端点制御を搭載している 全ての5軸加工機ではありませんが、現在はほとんどの5軸加工機が工具先端点制御の機能を有しています。 これにより直感的な座標の指令が可能となり、精密な加工が可能となります。 最近は傾斜軸と回転軸のズレを補正する機械もあるため、複雑かつ高精度な加工を実現しています。・5面加工機は重切削に適している 5軸加工機(同時5軸加工)は傾斜軸と回転軸が動きながら加工するため、高い剛生を保つことが困難です。 それに対して5面加工機は、旋回軸をクランプしてから加工を行うため、重切削に耐えうる高い剛生を維持しています。

ツールパス自動作成

ツールパスを自動作成するメリット ツールパスの自動作成機能はフィーチャベース加工と呼ばれる方法です。CAD/CAMを導入することで機械加工の熟練者でなくても高品質な加工が可能となりますが、そこからさらに自動でツールパスを作成することができれば、CAD/CAMそのものの習熟も抑えることができます。また、人が操作する工程を最小限にすることで、ツールパス作成時の操作ミスなどのリスクも最小限に抑えることが可能となります。 ツールパスを自動で作成するには ツールパスの自動作成機能を使用してCAD/CAMの操作を自動化するためには、まずどのように加工を行うかのルールを決める必要があります。昨今で急速に発展しているAIも学習を繰り返すことで精度を高めています。それと同じように自動でツールパスを作成するためには、まずCAD/CAMに”どの場面”で”何の工具”を”どのような条件”で使うか教えなければなりません。例えば”どの場面”は、直径の大きな穴を加工するとして、それを穴と認識するのかポケットと認識して加工するのか判断する基準を設定します。そこで”何の工具”を”どのような条件”で使用するかは、ユーザーごとに異なります。ユーザーが所有していない工具を次々と選択されては、一度しか使用したことのない工具で溢れかえってしまいますし、どのような条件で加工するのか、ユーザーの知識をCAD/CAMに伝えることで、今までと同じ品質の加工を行うことが可能になります。このように、明確なルールをCAD/CAMに学習させ、データベースを構築することで、自動でツールパスを作成することが可能になります。 ツールパス自動作成のデメリット 全てのツールパスを自動で作成できれば、何の苦労もなく加工を行うことができそうですが、構築したデータベースのルールでは加工できないような形状の場合、想定しない動作を行う恐れや、加工そのものができなくなる場合があります。データベースを更新することで加工が可能になればよいのですが、対応しきれない場合ツールパスの自動作成を諦めなければならない可能性もあります。

DEDとは

DEDとは、金属製品を対象とするAMの手法のひとつで、指向性エネルギー堆積法(Direct Energy Depositionの略)。金属粉末や金属ワイヤを原料とし、これらを供給しながらアーク放電やレーザ光照射などによって、溶融凝固することでビードを形成する。これを連続させることによって製品を立体造形する。複雑形状の造形は難しく、面粗は粗いが、PBF法に比べて造形が速いことが特徴である。さらに、曲面への造形が可能であること、異材を用いた層形成が容易であることなどから、製品への部分造形やコーティングとしての活用も可能であり、製品の形状修正や補修、耐摩耗性や耐腐食性など機能付与など応用範囲が広い。また、PBF法に比べてDED法におけるシステム構成は容易であり、機械加工など他の加工方法との組み合わせが容易である。その結果、DED機能を搭載することで同一の装置内で機械加工と積層造形が可能なハイブリッド工作機械がいくつかの工作機械メーカーによって製品化されている。 DEDのメリット ・造形時間が早い・材料費を大幅に抑える事ができる・補修ができる・肉盛り造形(クラッディング)が可能・大型造形物に適している DEDのデメリット ・表面が粗い・造形出来る形状に限りがある・パウダーベッド方式と比較すると精度は劣る・大量生産が難しい

3DCADとは

3DCAD(3次元CAD) 3DCADとは、立体の製図を行う表現方法なので、幅と奥行き、高さの3つの要素からなる物体をそのままコンピュータ上に表現できます。2DCADの場合、一般的には平面図や正面図、側面図などいくつかの方向から見た状態から立体を想像するか、等角投影や俯瞰図(鳥瞰図)のように一定の方向から斜めに見た状態で確認するしかありませんでした。3DCADであれば立体を自由に回転させることであらゆる角度から確認することができます。 また3次元の立体物を3Dモデルと呼び、3つの表現方法があります。 ワイヤーフレームモデル 枠組み(線) サーフェイスモデル 表面(曲面) ソリッドモデル 体積(個体) 3DCADのメリット 具体的に形状・情報を確認できる 完成した形状・デザインを自由に回転し、立体的に確認することができるため、平面図からは読み取りにくい情報も容易に確認することができます。特別なスキルを必要としないことから、図面を読むことに慣れてない作業者(専門知識がまだ乏しい作業者)でも全体を把握しやすくなります。 納期短縮・コスト削減 複数の部品を組み合わせて製品全体の形状確認や、部品同士の干渉や動きの確認などを行うことができます。これにより実際に試作品を用意して確認していたことが設計段階で確認できるため、納期の短縮やコストの削減につながります。 体積や質量などの確認ができる ソリッドモデルは個体で表現するため、体積を確認することができます。その他にも表面積や重心の確認、材質の情報を付加すれば質量も得ることが可能です。 他ソフトとの連携 2DCADでも可能ですが、CAMソフトと連携して工作機械を動かすプログラムを作成することができます。3DCADで作成したデータであればCAMとの連携で同時5軸など、より高度な加工を行うことができます。CAMの他にもCAEやシミュレーションソフトとの連携も可能です。その他にも3Dプリンターで作成した3Dモデルを使用することも可能です。 2D図面への展開 3DCADで作成した形状は、平面図や側面図など複数の方向から見た図面や断面図を作成し、2Dの図面として出力することが可能です。完成した形状から図面を作成するため、平面図と側面で寸法が矛盾する心配もありません。 3D PDFで確認ができる 一部の3DCADでは3D PDFとして出力することができます。3DCADのインストールされていないPCや3DCADを使うにはスペックが足りないPCでも形状や寸法の確認を行うことが可能です。

無料CAD(フリー)とMastercamとを比較

無料CAD(フリーCAD)とMastercamの違い 無料CAD(フリーCAD)とは?? 世の中には無料で使用可能なフリーソフトが無数にあり、CADのフリーソフトも存在します。有償のCADと異なり導入費用やランニングコストが発生しないため、使用できる予算が限られている場合などには有効です。 フリーCADの特徴 フリーCADにも2D CADと3D CADがあり、無料でありながら多くの機能を有しているものがあります。また、ソフトによって完全に無料で使用できるものや、無料でできる内容に制限があるものなど、様々な特徴があります。・完全無料のフリーCAD 一般的なフリーソフトと同様にインターネットから無料でダウンロードし、特に制限なく使用できます。・機能が制限されている 製品版(有償版)があるCADの場合、無料で使用できるのは基本的な機能までとなっています。 主に製品版の導入を検討している時の体験版としての役割や、製品版導入後に別の担当者や新人の操作習得に用いられることがあります。・使用期間が制限されている 製品版の全機能を使用できますが、使用できる期間が制限されています。 こちらも体験版として用いられることが多く、製品版を有償のライセンス認証せずに起動すると、初回起動時から30日など、定められた期間だけ使用することができます。 フリーCADのデメリット 無料で使用できるフリーCADは便利ですがメリットだけではなく、いくつかのデメリットも存在します。・ソフトのアップデートが遅い、またはされていない ソフトのアップデートが遅い・されていないなどの理由から最新のOSに対応していない場合があります。 アップデートが追い付いてOSの対応が解消されるのを待てば使用できますが、アップデートがされない(終了してしまった)場合、OSが非対応となるため、 予期せぬ動作や起動できないなどの問題が発生する可能性があります。 また、出力できるCADデータが古いと、最新バージョンのCADデータと互換性がなくなってしまう恐れがあります。・突然サービス終了になる あくまでも可能性の問題ですが、何らかの理由でサービスが終了となり、使用できなくなったり、インターネットからダウンロードができなくなったり、アップデートが行われなくなる場合があります。 そうなると使い続けることができなくなるため、他のCADに切り替える必要があります。・使用できる機能や期間が制限されている フリーCADの特徴で述べましたが製品版があるCADの場合、使用できる機能や使用期間が制限されています。・サポートやトレーニングが受けられない フリーソフトであるが故に、有償のサポートやトレーニングが受けられない、または存在しないケースが多くあります。 この場合、不明点はソフトのヘルプ機能などを参照してご自身で解決することになります。・商用利用できないソフト 営利目的の商用利用が許可されておらず、私的利用に限られるソフトも存在します。 この場合、利益につながる使用はできず、あくまでも個人で操作性や機能を確かめるためだけのものとなります。 特殊なパターンとして、教育機関や学生は無償で使用でき、企業が使用するのは有償(製品版)のCADも存在します。・日本語化されていないソフトが存在する 海外製のソフトであればインターフェイスが英語表記で日本語化されていない場合があります。 ヘルプも英語になるため、英語が理解できないと運用することが難しくなります。 フリーCADとMastercamの違い フリーCADと有償CADの違いについて、ここではMastercamのCAD機能(Mastercam Design)と比較します ここまで挙げてきたフリーCADのデメリットを、Mastercamは全てクリアしています。毎年の大きなバージョンアップと年数回のアップデートを行い、最新のOSにも対応しています。定期的なバージョンアップ及びアップデートは他のCADのアップデートに追従し、互換性を保ちます。使用期限や(導入したモジュールの範囲では)機能制限もなく、手厚い技術サポートのサービスもあり、海外製のソフトですがヘルプも含め日本語化されています。機能面では2Dと3Dのどちらにも対応しており、2Dのワイヤーフレームと3Dのソリッド・サーフェイスを混在させることもできます。さらに3Dプリンターなどで使われているSTLデータの取り込み・編集・修正機能も有しています。また、フリーCADだけではなく他の有償CADと比較しても入出力に対応しているファイル形式が非常に多く、ほとんどのCADとデータのやり取りが可能です。このようにフリーCADはコストを抑えて運用するには便利かもしれませんが、有償のCADはその費用に見合うだけの機能やサポート等のサービスが備わっていると言えます。

難加工材(難削材)とは

難加工材(難削材)とは、加工や切削が容易ではない素材や取り扱いが難しい素材を指します。その名の通り加工が困難な性質を持つため、素材に合わせた特殊な(あるいは専用の)技術や機械・工具などが必要とされます。 難加工材の特徴 難加工材は一般的に下記のような特性を有しています。その中には複数の特性を兼ね備えた非常に加工の難しい素材も存在します。・硬い 硬い素材は製品の耐久性に貢献しますが、加工においては容易に削りにくいため、大きな課題となります。・柔らかい 柔らかい素材もまた難加工材になります。加工時に変形しやすいため、精密な加工が困難となります。・粘り強い 切削時の熱や化学反応によって素材が工具に付着しやすく、精度の低下や工具の摩耗を早めてしまいます。・脆い 加工時に割れやすいまたは欠けやすい素材は加工速度などの条件面だけではなく、クランプする力にも注意が必要です。・熱伝導率が低い 加工時に発生する熱が逃げないため、工具の摩耗や材料の硬化の原因となります。・工具との親和性が高い 切削時の切り粉が工具に溶着しやすいため、工具寿命を縮める他、加工精度が出ない原因となります。・発火・引火の危険性がある 中には着火すると激しく燃焼する素材もあるため、加工の難しさに加えて素材の取り扱いにも注意が必要です。 代表的な難加工材の種類 ステンレス 意外かもしれませんが、様々な分野で広く使用されているステンレスも難加工材になります。ステンレスは熱伝導率が低く加工硬化性が高いため、加工時に発生する熱により加工が困難になります。また、工具との親和性も高いため、切り粉が刃物に溶着しやすいため加工精度が出しにくいことも特徴です。 チタン 難加工材と聞いて真っ先に思い浮かべる人も多いチタンは熱伝導率が低く、高温による化学反応が起きると工具と合金化して工具が摩耗しやすくなる、切削の精度が低下する他に切り粉が発火する恐れもあります。 インコネル インコネルは耐熱性が高く、高温でも強度が低下しないうえに熱伝導率が低いため、加工が非常に困難な素材として知られています。 マグネシウム 非常に軽く、強度も高い金属です。加工自体は容易ですが、着火すると激しく燃える性質があるため、取り扱いに注意が必要です。燃焼中のマグネシウムに水が触れると爆発を起こすため、火災発生時に水で消化を行うことは大変危険です。 セラミック 非常に硬く、非常に脆いのが特徴です。削りにくく欠けやすいので加工が困難です。 石英ガラス 硬い素材ですがガラスのイメージ通り割れやすく、ダイヤモンド砥粒を電着した工具を使用して浅い切込みで研削するように切削を行うため、加工時間が長くなることが特徴です。 銅 ここまでに紹介した硬い素材とは対称的に、硬度が非常に低い(非常に柔らかい)金属です。粘り気が強いため工具と溶着しやすく、銅の特性から水溶性クーラントと反応して変色する恐れがあります。 難加工材とMastercam(マスターキャム) このように難加工材は加工の難しさやリスクの高さがある反面、加工することができれば加工賃は高い傾向にあり、また加工する技術で他社と差をつけることが可能となります。そしてMastercamには難加工材を切削することのできる強力なツールパスと実績がございます。例として多くの難加工材で問題となる熱については、Dynamic Motionを使用した2Dのダイナミックツールパスと3Dのダイナミックオプティラフが挙げられます。Dynamic Motionを使用したツールパスは常に切削負荷を一定に制御し、工具の刃部(側面)全体で切削を行います。これにより従来は刃先に熱が集中してしまうところを工具全体に分散できるため、切り粉が工具へ溶着することを防止します。トロコイド動作のような加工を行うことで、切削と非切削が高速で繰り返されるため、素材の熱を逃がし硬化や化学反応などを抑えることも可能です。また、非切削の動作中に刃先をわずかに浮かせるマイクロリフトを行うため、刃先と素材底面の温度上昇も防止しています。その他にも切削負荷の変わらない安定した動作は硬い素材に対しても最適な条件を維持し続けるため、加工に適したツールパスと言えます。Dynamic Motionの他にもMastercamは多種多様な用途に合わせた豊富なツールパスが存在します。幅広い分野に対応している強力な機能の数々で、前述の難加工材に対する加工実績も多数ございます。 難加工材の対策とMastercamの推奨ツールパス どのようにすれば難加工材を切削することができるのか、主な対策とMastercamの推奨ツールパスを紹介します。 硬い材料 材料の硬度が高く、工具が摩耗しやすくなってしまうので、刃部の強度が高い工具を使用します。また、切削抵抗が大きくなるため、負荷を一定に抑えることのできるMastercamのDynamic Motionを使用したツールパスが効果的です。 柔らかい材料 柔らかく切削抵抗が低いため、材料に熱が残らないように切削速度を早くして加工します。温度上昇で材料と工具が融着する恐れがある場合は、刃のすくい角が大きい工具を使用します。切削速度が速いと工具に熱がたまりやすくなるため、     Mastercamではマイクロリフトを使用して効率よく熱を逃がします。 熱伝導率が低い材料 熱伝導率が低く材料の温度が高くなると加工硬化を起こすため、工具の摩耗を抑制できるコーティングや耐摩耗性の高い工具を使用します。温度上昇を抑えるため、冷却性の高いクーラントも効果的です。ここでも効率よく熱を逃がす    Mastercamのマイクロリフトが力を発揮します。

CAM(キャム)とは

CAM(キャム)とは、Computer Aided Manufacturingの略で、日本語では、コンピュータ支援製造と訳され、製品の製造をすることを指し、CADで設計・製図した図面を基に、NCプログラムを作成するシステムです。出力されたNCプログラムは、NC制御工作機械に送られて実際の加工がおこなわれます。マシニングセンタと呼ばれる工作機械は、NCと呼ばれるプログラミングによりコンピュータ制御されており、そのNCプログラムを計算するソフトウェアの事をCAMと言います。 2DCAM 平面的なポケット加工や輪郭加工および穴あけ加工のための2軸同時移動データを出力。形状データはCADから2次元図面データを使用する。 NC旋盤、ワイヤーEDM、レーザー加工機、プラズマ加工機などにも使用される。 2.5DCAM 2Dに加えて、平面輪郭に断面を付加した加工および、側面から見た輪郭形状加工のための2軸同時移動データを出力。 3DCAM 2軸同時から3軸以上の同時移動データを出力。形状データはCADから3次元データを使用する。複合旋盤にも用いられる。 工具ライブラリ設定方法 CAMで切削加工を行うために必ず必要となるのが工具です。Mastercamをインストールすると使用できるデフォルトの工具ライブラリは、Millモジュールで300本近く登録されています。(※バージョンによって本数は異なります)これはMastercamが多種多様な業種に対応しており、加工する品物も大小さまざまあることから、使用が想定される工具も多岐にわたるためです。デフォルトの工具ライブラリから工具を選択することで、ツールパスを生成することは可能ですが、刃長やシャンク径など、工具径以外の形状が一致しているとは限りません。また、実際の加工と同じ材料や工具の材質とは異なるため、送り速度や回転数などの切削条件もそのまま加工で使用できることは少なく、工具形状や切削条件を設定して使用する必要があります。この時、既存の工具を編集して新たに登録する方法や、新たな工具を新規で作成する方法だけではなく、特殊形状の工具であっても、カスタム工具として工具のCADデータを読み込むことで工具を登録することも可能です。毎回工具の作成を行うと手間になるので、一度作成した工具は工具ライブラリに追加し、次回からそれを呼び出して使うことで設定の手間を省くことが可能です。ですが、新たな工具をデフォルトの工具ライブラリに追加してしまうと、300本近くある不要な工具と使用する工具が混在することになるため、普段使用する工具だけが登録された工具ライブラリを作成すると非常に便利です。新たに作成したライブラリは「マシン定義」から既定の工具ライブラリに設定することが可能です。

CAD(キャド)とは

CAD(キャド)とは、Computer Aided Designの略で、日本語では、コンピュータ支援設計・援用設計と訳され、製品の設計図を描くための製図ツールのことを指します。これまで手書きだった作業をコンピュータで行い、効率を高めるという目的からきた言葉でもあります。車や航空機から、スマホ、家電製品、などあらゆるモノづくりには欠かせないCADソフトですが、用途によって分類分けされています。 汎用CAD あらゆる設計に対応したCADのことで、機械・電気・建築・設備・土木など様々な分野で使われているCADソフトの事です。 専用CAD 建築物や、精密な機械図面設計など分野に特化したCADソフトの事です。 機械用CAD(メカCAD) 精密な機械図面を設計することだけに特化したCADソフトの事です。 2DCAD(2次元CAD) 2DCAD(2次元CAD)ソフトは、1960年代にアメリカの計算機科学者アイヴァン・エドワード・サザランド氏が開発したソフトから始まり、この時にオブジェクトといったCADの基本概念も形作られたと言われています。1970年代には、現在のCADソフトの70%以上の源流だと言われる革新的なソフトがアメリカの情報工学者パトリック・J・ハランティー氏によって生み出されます。 2DCAD(2次元CAD)とは、手書きで製図していたものが電子化されたものなので、情報は平面図(断面図)が描かれたものを投影図から立体を想像、イメージする必要がありますので、図面を読み解くスキルもある程度必要となります。 3DCAD(3次元CAD) 3次元CADの詳細については 3DCADとは の記事をご覧ください。 2DCADと3DCAD コンピュータのスペック向上やソフトウェアの発展により複雑な形状も処理できるようになったことから、3DCADの需要は高まっています。一方で、電子化やペーパーレス化が進んだ今もなお紙図面の需要は根強く、2DCADも必要とされています。例として、建物の平面図や電子回路の回路図などは立体的な表現の必要がないため、2DCADが用いられます。製造業では平面的な加工や穴あけの座標確認などで2DCADを使用して製図を行います。このように一概に3DCADが優れているというわけではなく、用途によって使い分けされているのが一般的です。 CADを使用するメリット どの業界でも技術の高度化や短納期化によって設計の時短・効率化が求められています。そのため手書きの図面作成では対応しきれず、多くの現場でCADが普及してきています。2DCADを用いれば数値入力で形状を作成するため、手書きの製図と比較して正確で矛盾の発生しない設計を行うことが可能です。3DCADを用いると複雑な形状であっても立体的に表現することができるので、必要な情報を容易に読み取ることが可能です。2DCADと3DCADの共通のメリットとして、図面のデータをデジタル化することにより、情報の共有が容易となり設計変更や図面の修正も容易にできます。 CADによる違いや特徴 CADは製造業や土木・建築・建設業など、様々な分野において用いられています。基本的な機能に大きな違いはありませんが、業界や業種によって設計や製図の規格が異なることから、CADも分野ごとに専用の機能を有しています。例えば建築用のCADであれば階段や窓の入力、大きさの変更が容易にできます。製造業向けのCADであれば表面粗さを指示する”▽記号”など、加工に必要な情報を記入する機能があります。 製造業向けのCAD 製造業向けのCADは部品設計を行い、それを基に機械加工や組み立てを行うことを目的として作られています。現在は3DCADを用いた設計が増えてきていますが、加工を行う現場への細かな指示(表面粗さや交差など)をするために2Dの図面は必要となる場合が多く、製造業向け3DCADの多くは2Dの図面作成機能を搭載しているものが多数存在しています。また、製造業においては設計の初期段階からCADを利用しており、その役割は製図や3Dモデルの作成だけではなく、部品同士の干渉や可動部の検証など多岐に渡ります。特に自動車や航空機業界では部品点数が多く、複雑な構造をしていることから、ハイエンドCADと呼ばれる高性能なCADが多く用いられています。もう一つの特徴として、製造業ではCADで作成された形状を基にしてCAMやCAEなど他のソフトウェアと連携して使われています。今では、5軸加工機といった構成が複雑な加工機も使用され、技術力を高める反面、より高度なスキルが必要とされています。5軸加工機であれば、XYZの3軸に傾斜・回転の2軸も加わります。複数の軸を狂いなく制御するためには3DCAD/CAMシステムが必要不可欠です

CAD/CAM(キャドキャム)・CAEとは

CAD・CAM・CAEの役割 CAD(キャド)とCAM(キャム)の両方の機能を持ったシステム、およびソフトウェアの事です。馴染みがないようにも思いますが、現代の私たちの生活に不可欠な車やスマホ、家電製品、航空機、医療機器、精密機器部品の金型など、あらゆる製品はCAD/CAMを使用して作られています。混同されることもありますが、CADとCAMは違います。それぞれについて簡単に説明すると、CADは図面を書くためのソフト、CAMはCADで書いた図面から加工用のデータを作るためのソフトです CAD(製品の設計・製図)と、CAM(製品を製造・成形・加工)という、異なるソフトウェアでのデータのやり取り、互換性による問題が一つのソフトウェアにする事で、全工程の効率化、品質の向上がもたらされ、出力するNCデータのバラつきもなくします。 熟練度があまり高くない新入社員でも機械を扱うことが出来れば、複雑な加工、高い品質の製品を作り出す事が可能になりました。 前述のとおりCADは設計、CAMは製造と役割が異なるように、CAEもモノづくりにおいて異なる役割を担っています。詳細は「CAEとは」の記事に記載しておりますので割愛しますが、CAEはCADで設計したデータに対してシミュレーションや解析を行うシステムになります。 CAD/CAMを大きく分類すると CAD/CAMを大きく分類すると2つになります。同じメーカーのCADとCAMが一体になったものとCADに対して異なるメーカーのCAM機能を追加(アドオン)させるものがあります。弊社のソフトで例を挙げると、一体型は「Mastercam」や「You-CAM」、アドオン型はSOLIDWORKSにMastercamのCAM機能をアドオンする「Mastercam for SOLIDWORKS」がそれに該当します。 アドオン型の場合、既存のCADにCAMを追加するのであれば、新たにCADの習得をする必要がなく、早期立ち上げが可能です。CADとCAMの互換性を保つため、それぞれのバージョンが離れていると使用できない場合があります。一体型の場合は、CADとCAMの機能を一連の流れで習得することが可能です。また、サポートや問い合わせ先が1つのメーカー(ソフト)に集約されます。 CAMとCAEの違い ほとんどのCAMはシミュレーション機能を有していますが、CAMのシミュレーションはCAEのそれと用途が全く異なります。CAMのシミュレーションは作成したツールパスのおおよその加工時間や工具とワークに干渉がないか確認するための機能です。そこに工作機械の情報を付加して構造物との干渉までシミュレーションを行う場合も含め、主な役割は「確認」になります。それに対し、CAEは用途こそ多岐に渡りますが主な役割は「解析」になります。CAMの目的は工作機械を動かすNCプログラムの生成になるので、シミュレーションはその過程になりますが、CAEは設計にフィードバックするための解析を行うので、シミュレーションそのものが目的になります。 CAD・CAM・CAEの関連性 CAMを使用した加工プログラムの作成もCAEを使用したシミュレーションや解析もCADで作成した形状が必要不可欠となります。CAMとCAEに直接の関連性はありませんが、CADで作成した形状をCAEで解析して問題ないことを確認し、そこからCAMを使用して製品を加工するという流れでCAD・CAM・CAEを使いこなすと、より効率的な製造を行うことが可能です。

ポストプロセッサとは

ポストプロセッサの”ポスト”は”後”(ポスト〇〇(人物名)で後任となる人物を指す言葉と同義です)、”プロセッサ”は”処理を行うもの”の事で、”ポストプロセッサ”は”後の処理を行うもの”となります。主にCAMで使用されるものですが、CAEや画像処理などでも使われています。 CAMにおけるポストプロセッサ CAMにおけるポストプロセッサは、作成したツールパスの工具経路を工作機械に合わせたNCデータへと変換し生成することです。対象となる工作機械の仕様によって、GコードやMコード、送り速度や回転数などの切削条件、4軸や5軸の工作機械であればヘッドやテーブルの角度も付加してNCデータが出力されます。CAMはツールパスの作成がメインとなり、ポストプロセッサはその後の処理となります。 ポストプロセッサの重要性 CAMのポストプロセッサは非常に重要な役割を担っています。NCデータは工作機械メーカー毎に仕様が異なりますが、同じ工作機械メーカーでも機種や制御機の種類、場合によってはオプションの1つで全く違ったものになることがあります。そのためCAMでどれほど優れたツールパスを作成しても、工作機械にとって適切なNCデータを生成できなければその性能を引き出すことができず、最悪の場合工作機械が動かない場合もあります。折角の優れたオプション機能も、ポストプロセッサが対応していなければCAMで活かすことができない…などと言ったことがないようにポストプロセッサをCAMで運用する機械へ最適にカスタマイズする必要があります。例えるなら、ポストプロセッサは翻訳機の役割で、CAMの言語を各工作機械に通じる言語に翻訳を行います。そのまま(直訳)でもある程度通じますが、よりスムーズに通じるような意訳や、相手(機械のオプションやマクロ)に合わせた方言の訳を行うことで話し手(CAM)の意図を確実に伝えてくれるようになります。翻訳機がどれだけ高性能かがポストプロセッサの良さとなります。 例えば非常に高温となる条件下での耐火・耐熱の検証や真空状態、無重力空間での検証など、実際に行うことが困難・不可能な内容でもCAEであればシミュレーションを行うことができます。 Mastercamのポストプロセッサ Mastercamのポストプロセッサは非常に柔軟なカスタマイズを行うことが可能です。国内はもとより海外の工作機械や制御機にも幅広く対応し、独自のオプションやマクロなどに合わせて最適なNCデータを生成します。Mastercamの強力なツールパスで工作機械の性能を最大限まで引き出し、最高の加工を実現することができます。

CAEとは

CAE(シーエーイー)とはComputer Aided Engineeringの略でコンピュータ支援工学やコンピュータ支援技術と訳され、製品の設計・開発段階で構造の解析や強度・機能などに問題がないかシミュレーションを行うシステムのことを指します。コンピュータが発達する以前は試作品を作成し、製品の構造や性能を検証するためコストや時間が必要でしたが、CAEによってあらかじめ問題点を明らかにすることが可能になりました。 CAEのメリット コストや時間の削減 試作品に問題があれば設計に差し戻して新たな試作品を作成し、問題が解決するまで何度も繰り返すこともありますが、CAEを使用することによりコンピュータ上でシミュレーションを行うことができるので、試作品を作成するコストや時間を大幅に削減することができます。 環境への配慮 試作品を作成するためには資材が必要となります。また作成や廃棄、検証の内容によっては環境汚染につながる場合もあります。CAEはすべてコンピュータ上での作業となるため、廃棄物や環境汚染の心配がなく、近年耳にするSDGsへの取り組みにもつながります。 検証困難・不可能なシミュレーション 例えば非常に高温となる条件下での耐火・耐熱の検証や真空状態、無重力空間での検証など、実際に行うことが困難・不可能な内容でもCAEであればシミュレーションを行うことができます。 CAEの流れ CADで作成した形状をベースに必要な条件を入力し、計算を行います。その結果を分析し表示するのが大まかな流れになります。その結果をフィードバックし必要に応じて解析を繰り返すことで目標性能を達成し、製品の製造に着手することとなります。 CAEの種類 CAEが適用される分野は多岐にわたり機械工学、電気・電子工学、建築・土木工学などがあります。各分野では最適な方程式を用いたソルバーで計算処理が行われます。そのため解析の種類も構造解析、流動解析、熱伝導解析、音響解析、振動解析など多種多様です。中でも、多く用いられる有限要素法では個体をメッシュ状に細かく分割し数値解析を行っています。計算精度を上げるにはより細かなメッシュを使用することになりますので計算時間もそれに比例して多くを要します。

ツールパスとは

ツールパスの基礎知識 ツールパスとは、ソフトウェアによって生成される加工ツールが物体表面を移動する経路のことで、主に工作機械で製品を加工する際に工具(Mastercamの場合ワイヤーも含まれます)の経路をコード化したものになります。マシニングセンターや旋盤、ワイヤー放電など使用する工作機械や加工の方法によって経路が異なります。 なぜツールパスを生成する必要があるのか CAMソフトを使ってNCデータを生成するにあたり、工具がどのように動くのか、削り残りや干渉などの問題が発生しないかなど、加工の流れや結果をあらかじめ確認することができます。最終的に工作機械を動かすNCデータは、このツールパスをCAMソフトのポストプロセッサーによって工作機械に適切なものへと変換されます。またデータとして残すことができるため、容易に修正を行うことや別なデータへの流用も可能です。ツールパスの種類や名称は、各CAMソフトによって異なるため、以下では基本的なツールパスをご紹介します。 ツールパスの種類 2D編 2Dツールパスは、主に2軸が同時に動作し平面的な加工や穴あけなどを行うものです。大きく分けると形状をなぞる輪郭ツールパス、指定した領域の内側を切削するポケットツールパス、そして穴あけを行うドリルツールパスになります。輪郭ツールパスは、面取りや指定した形状をオフセットした場所から徐々に追い込む方法や、ポケットツールパスであれば段差や島残しなど、用途に合わせた設定があります。前述の3つのツールパスの他にも特定の機能に特化したツールパスが多数あり、それらの種類や機能がCAMソフトの個性となっています。例外として、形状をなぞりながらZ軸も動くランプ加工やヘリカル動作の加工など、XYZの3軸が同時に動きますが2Dツールパスに分類されているものも存在します。 ツールパスの種類 2.5D編 2.5D(2.5次元や2軸半と呼ぶ場合もあります)ツールパスは、2Dツールパスと同じ輪郭ツールパスやポケットツールパスを使用することが多く、2Dとの違いはテーパー角度の設定行うことで、Z軸が切り込むたびに指定した形状に一定の角度で勾配を付加するものとなります。 2.5Dテーパー加工の一例 ツールパスの種類 3D編 3Dツールパスは、大きく分けると粗取りツールパスと仕上げツールパスの2つに分かれます。大きく分けると2つになりますが、あらゆる3D加工に対応するためツールパスの種類は多く、またCAMソフトによって最も違いが出てくる部分となります。3Dツールパスには、それぞれ得意な形状や効果を発揮しにくい形状があり、1つのツールパスでワーク全体を仕上げずに、複数のツールパスを使用して加工を行っていくこともあります。例えばウォーターライン(等高線)ツールパスとラスター(走査線)ツールパスはそれぞれ得意な形状が対照的であり、ウォーターラインツールパスは立壁や急斜面に強く、緩斜面やフラット面を得意としていませんが、ラスターツールパスはそれとは逆に緩斜面やフラット面に強く、ピッチ方向に対する急斜面や立壁を得意としておりません。そのため、各ツールパスの得手不得手を理解し、適切なツールパスの選択や苦手部分を補うような設定が必要となります。 例1 ウォーターラインツールパスの場合 フロント方向から確認するとZ方向に一定のピッチで加工しています。この方向では問題ないように見えますが… 緩斜面部分ではピッチ間の距離が広くなりフラット面はツールパスが生成されません 例2 ラスターツールパスの場合 トップ方向から確認すると一定のピッチで一直線に加工しています。こちらもこの方向では問題ないように見えますが… ピッチ方向に対する急斜面ではピッチ間の距離が広がってしまい、ストレートの立壁ではツールパスが生成されません。 ツールパスの種類 多軸編 同時5軸や同時4軸などの多軸ツールパスも加工する形状に合わせて様々な種類が存在します。3軸までのツールパスの工具は、決まった方向を向いてXYZ軸が動作するのに対し、多軸のツールパスは工具の方向を自由に動かすことができるので、3軸では届かないアンダーカット部や、刃長が足りずに届かない場所への加工が可能です。ですが実際にNCデータを生成した際に、工作機械の傾斜軸や回転軸のリミット超過や干渉を避けるために、より高度な設定が必要となります。

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